『正』ですか…？

時々

救急部から救急車で来院する患者さんの連絡が…「○○さん、大正15年×月×日」
カルテのある人か調べてみたら、う〜ん…大正14年×月×日生まれの○○さんならいるんだけどねぇ…
とりあえず救急部に連絡して、到着してからの確認ってことで…

実際に到着してみたら件の患者さんの生年月日は大正14年が正解。
「○○さん、お誕生日違ってましたね〜」って言ったらS先生が「誕生日…、そこに書いといたでしょ？×月×日って…」
どうやら救急隊からのホットラインをS先生が受けた模様。
「うん、書いてありますけど…日にちはあってるんですけど年が違ってました」
「え〜、だって誕生日はあってたでしょ？最初の数字間違えたら後の方も間違えると思わない？」
「や…そうとも限らないんじゃないかと…残念でしたね〜」
「なんで…僕、寝ぼけてたのかなぁ〜」
「僕、寝ぼけてたんですか？　これから忙しくなるんですから、僕、起きて下さいね♪」

「それはそうと…ねぇ、先生…コレも寝ぼけてる感じ？」
その患者さんのご家族の方が、他所の病院からの紹介状を持っていたのだけれど…
紹介状には通常、患者さんの生年月日が書いてある。
で…生まれた年を書く欄には何年生まれか和暦の略が書いてある。
明治・大正・昭和・平成を『明・大・昭・平』って略してあるのが普通ではないかと…
ところがその方が持って来た紹介状には『明・正・昭・平』って書いてあったよ！
患者さんは大正14年生まれなので、当然『正』に丸がついてた。
「なんで『正』？　『大正』の『正』？　普通は『大』ですよね…『しょう』が並んでるのって紛らわしくないですかぁ？」
「う〜ん…これは教えてあげないと…」
やっぱり普通は『大』だよねぇ？