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サラ
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× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 ![]() 先日、埼玉県内で救急搬送の患者がいくつもの病院から受入拒否されて亡くなったっていうニュースがあったけど、それに対して何人かの医療関係者から『拒否ではなくて受入不能なんです』っていう訴えがあったってことをニュースで取り上げていたけれど… 救急車の受入拒否ってニュースがあると必ずその理由も一緒に報じられることは報じられるんだけど、視聴者側としては理由よりも最初に大きく報じられる『救急患者受入拒否』っていう言葉の方がインパクトが強いんだよね。 その結果「救急車なのに何で受入ないんだ!」って怒りの気持ばっかり大きくなっちゃう。 あの『受入拒否』って言葉は何とかならないもんなんだろうか…っていつも思っているんだけど… 実際のところ「救急車? え〜、大変そうな患者さんだし、断っちゃおうよ!」って言う『受入拒否』てのは基本的にはないです。 というのは…例えば当院なんかでは、前回酔っぱらってこけて怪我して救急搬送されて診察・治療しても暴言吐いて大暴れした挙げ句お金も払わなかったような人の場合は「次回泥酔による救急受入れはお断り」って言ってますが、もちろん同じ人でも酔っぱらっていない状態で普通の病気や怪我なら受入れます。 実際夜間救急ではこのテの患者さん来るからね…先生に殴り掛かったり唾吐いたり、看護師さん突き飛ばして怪我させたり、警察呼んで障害事件扱いになったケースもあるし。 でも呼ばれちゃった救急隊も放置して帰るわけにはいかないのでどこかに受入れてもらおうと必死だからね…連絡してきても『泥酔』とか言わないで「お酒?ちょっと匂いますかね…」みたいに連絡してくることもあったりして「じゃぁ、そんなに酷い酔っぱらい状態じゃなくて待てるなら…」って受入れてみたらダメじゃん、また警察コールだよ!ってことも… そんな病院側の事情もあるわけで、あのテのニュースは実際にはほとんどが『受入不能のため断られて』が正しい表現だと思うんだけど『拒否』って言葉を使うと完全に病院側が悪いって印象だよね。 現実問題として救急医療は破綻寸前ってぐらいギリギリのとこでやっている病院がほとんどだと思います、夜間救急は特に。 救急車で来たから即診察受けられるかと言うとそんなことはなく… 「今、救急患者イッパイイッパイで処置中なのですぐには診れないです」 「1台(救急車の)到着待ちなんだけど緊急手術が必要そうな患者さんなのでちょっと無理」 「先生が緊急手術に入っちゃっているので診察ストップしてるんで…」 「診察は出来るけど、ベッドが空いてないので入院は無理です」 「専門の先生がいないんで難しいです」 などなど、いろんな事情があるんだよ。 特に夜間は先生も看護師さんも少ない人数でやっているのでなかなか融通もきかない。 例えば猛烈にお腹が痛いっていう患者さんなのに内科の先生が緊急手術に入っちゃってて他に対応出来る先生が整形外科の先生しかいなかったりしたら「ちょっと他を当たってみて」ってお断りするしかないよね…日中なら内科から応援の先生呼べるか確認するけど…その場合外来を一時中断するので今度は外来患者さんから「いつまで待たせるんだ!」って苦情が出るんだけど。 なかには救急隊次第ってのもあって「入院出来なくても診療OKならとりあえず行きたいです、その間に入院出来る病院探しますので!」ってこともあるし。 救急では来院方法や受付順ではなくて、緊急度・重症度に応じて順番を決めてるので救急隊にも必ず『待てる患者か?』ってのを聞きます。 歩いて来てるけど救急車で来た人より重症だよ!って人も実は以外と多かったりするんだよ…っていうか「全然たいしたことないのに何で救急車!?」って人も結構多い!…ちなみに一番記憶にあるのは飲み屋でテーブルいじってて親指にテーブルの棘が刺さって救急車で来た40代ぐらいの男性…普通に棘抜いてバンドエイド貼って帰ったけどね…明らかに救急車の必要ないだろっ! 世の中にはそんな人もいるので多少混んでても待てる患者さんなら受入しますし待てないなら「ちょっと他を当たってみて」って断ります。 そんなこんなな事情もちゃんと考慮したうえで報道して欲しいものです。 「また救急車受入拒否で患者死亡!」なんて報道のしかたはやめて欲しいです。 こんな報道のしかたをしたら病院側の怠慢みたいに思われるだけで救急現場の悲鳴は誰にも届かないじゃない! 拒否ではなくて何とかしてあげたいけど受入出来ない状態なんだよ!ってのがほとんどです。 もっと正しい表現で報道して、現在の救急医療の現実をきちんと知らせて欲しいものです。 PR この記事にコメントする
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